そして、由布院にある神社の多くが「立川」姓の宮司さんなのです。
この街の代表的な神社といえば「六所宮」ですが、こちらの案内文に・・・
「正式名称は宇奈岐日女神社で国常立の尊や景行天皇などを祭る。祭主は代々立川、木綿姓を名乗り連綿として七十六代にいたる」とあります。
七十六代というのは、出雲神社に次ぐ程に古いものです。
普通に考えて、初代となると千数百年前ということになるけど・・・?
その答えが大分県立図書館蔵書の「宇奈岐日女神社由来」という書籍にありました。
その巻末に「木綿姓立川氏系図」というものがあります。
その系図によると、12代景行天皇が熊襲征伐のために日向国に仮宮を置いた時、現地の豪族の娘である御刀媛 ( みはかしひめ )に生ませた子「豊国別皇子」(とよくにわけのみこ)が立川氏の祖であるとなっています。
豊国別皇子の子である「八川王」が宇奈岐日女神社の祭主として、由布院の八川邑立川に造館し、その子「川分」という人が初めて「立川」氏を称するとあります。
その後、現在に至るまでの千数百年間もの長期に亘って、代々立川氏が宇奈岐日女神社の宮司を務めてきたということです。
また、その分家筋が周辺の神社(若宮八幡宮・石武神社などなど)の宮司になったり、大友氏に仕えて武士となったりして、現在多くの”立川さん”が住んでおられるというわけです。
家紋(神紋)は、出雲大社と同じ「二重亀甲に剣花菱」です。

由布院に限らず、大分県の立川さん! あなたの家はどうですか?